
AssistMotion株式会社 https://assistmotion.jp/
代表取締役 工学博士
橋本 稔 氏
2026年3月4日(水)開催予定の「FA連合フォーラム」に参加するスタートアップにお話を伺いました。今回は、歩行練習サポートロボットcurara®を事業展開するAssistMotion株式会社の代表取締役 橋本 稔氏、そして現場を知るメンターとしてアドバイスを行う、ては~とホールディングス株式会社の宮沢太一氏にご登場いただきました。
信州大学 繊維学部発、衣服感覚のウェラブルロボットを目指して

——AssistMotion株式会社についてご説明いただけますか?
AssistMotion橋本氏
AssistMotion株式会社は、信州大学発のベンチャーとして2017年に設立しました。歩行アシストロボットの研究開発自体は、2008年から始めています。工学部ではなく、信州大学 繊維学部でのウェラブルロボットの研究開発というのは特殊に感じられるかもしれません。実際、私も以前は工学部で産業用ロボットの制御の研究を行ってまいりました。
しかし繊維の特色を活かし、軽量・小型で、まるで衣服のような感覚で簡単に装着できて、歩行のアシストができる、まさに“着る”ウェラブルロボットに、高齢者や障がい者の運動支援の可能性を感じました。弊社の製品の特徴は、極力ロボットらしさを抑えて、歩行に必要なアシストを確実に行う点も特徴です。衣類のように軽く着られるロボティックウェアの開発がさらに進めば、「自分の足で歩きたい」と願う人々をサポートできます。

——curara®の特徴と展開についてご説明ください。
AssistMotion橋本氏
弊社は長野県にありますので、実際に試着体験をしたいというユーザーからのニーズにお応えするためにも、ショールームのような体験の場の必要性を痛感しています。現在は、学会や講演会などの催しで宣伝・告知している状況です。実際に使用されている方からは、「歩行が楽になった」などの声をいただいています。curara®は、スマホアプリで、その人の歩行を計測し、それに合ったサポートをその場で提供します。歩行リズムをその場で変更できる点も、curara®の特徴です。
販売開拓ルートの課題

——現在の販売形態と、今後の販売経路の課題はいかがですか?
AssistMotion橋本氏
curara®は、2021年12月からレンタルを開始しました。現在は、病院・介護施設・個人を対象に販売やレンタルを行っています。curara®は医療機器ではありませんので、介護施設や個人でも使えるという利点があります。
今後は、介護保険の適用や助成金が、普及の鍵になっていくと考えています。その点についても、今回マッチングいただいたメンターであるては~とホールディングス様のアドバイスを伺いながら、販売経路の開発を検討していきたいと考えています。
「メンターとして段階的普及のお手伝いを」(ては~とホールディングス)

——ては~とホールディングスとして、AssistMotionに期待する点や一緒に取り組んでいきたいことを教えてください。
宮沢氏(ては~とホールディングス)
社会貢献的な意味でも、非常に良い製品だと思います。「FA連合フォーラム」で、製品の普及を支援してくれる団体や企業パートナーが見つかることを期待しています。
また支援者の立場として、我々も製品の使い方と効果をしっかりと理解して、その利用シーンや訴求方法を検討する予定です。弊社には福祉用具専門相談員が約200名在籍しています。ケアマネージャーさんや介護施設の職員の皆さんに、実際にcurara®を試してもらい、「どう感じるのか」「どんな利用シーンがあるのか」、弊社のリソースを活用しながら一緒に意見を聞く機会や調査の場を設けて、一緒に効率的な普及を考えていく予定です。
AssistMotion橋本氏
これまでcurara®は、主に病院へ販売訴求してきましたので、私達もまだ介護施設の状況を詳しく理解していない部分もあります。その点でお手伝いいただけるということは、とてもありがたいです。
宮沢氏(ては~とホールディングス)
まず橋本代表自らが販売のために動かなくてもいい状況を構築したいですね。計画としては、curara®の製品としての普及、そして広まった段階で代理店またはサプライヤーが、問い合わせや装着体験にすぐ対応できる営業販売体制を整えることが先決です。その体制を整えつつ、マーケティング的なターゲットを絞って効果的な訴求をしていく。この二段構えでいこうと、橋本代表と話し合っています。
「自分の足で歩きたい」と願うすべての人々のために役立てたい

AssistMotion橋本氏
今回「FA連合フォーラム」に参加して、curara®普及・販売促進のための機会が得られました。また神奈川県は、歩行補助ロボットの導入を支援する助成金や補助金制度が提供されており、私達の製品の導入計画にも役立つと思います。地元の福祉介護現場で活躍するては~とホールディングス様の知見にお手伝いいただきながら、curara®の普及活動に努めてまいります。
国内には、歩行困難な方々が300万人以上いると言われています。高齢になればなるほど「数百メートル歩くのが辛い」という方が増えています。AssistMotionは、「自分の足で歩きたい」と願う皆さんのお役に立つ製品として、歩くという日常行為をサポートしてまいります。

橋本 稔/Minoru Hashimoto
AssistMotion株式会社
代表取締役 工学博士
社名:AssistMotion株式会社
設立:2017年
事業内容:高齢者、障がい者の歩行練習サポートを行うロボティックウェアcurara®の製造販売、研究開発、ソフトロボティックデバイスPVCGELの研究開発、応用製品開発
所在地:〒386-0017 長野県上田市踏入2丁目16-24 信州大学オープンベンチャー・イノベーションセンター(OVIC) 2階 210号室

宮沢 太一/Taichi Miyazawa
ては~とホールディングス株式会社
IT・マーケティング事業本部
マーケティング事業部 部長
社名:ては~とホールディングス株式会社
設立:2017年
事業内容:ホームケア事業、ウェルビーイング事業、IT・マーケティング事業
所在地:〒102-0094 東京都千代田区紀尾井町4-1 新紀尾井町ビル3階
